【ラジオ】声優が肩書きを捨て、普通のラジオをやるということ
先日、ラジオの時間編集部さんが声優とラジオのことについてつぶやいていた。
そのツイートを読んでいたら色々と考えが止まらなくなったので、軽くまとめておこうと思う。
事の発端と定義付け
事の発端なんて書くとなんだか大きいことのようだが、別にそんなことはなく、要は今回の記事を書くきっかけ。
いわゆるアニラジやその系譜ではない、声優さんがパーソナリティをやる普通のラジオはもっと増えていいんじゃないかと思いましたよ。
— 『ラジオの時間』編集部 (@time_of_radio) 2016, 1月 6
@0002918 本来は声優にそういうニュアンスがあったと思うんですが、アニラジが一般化したことで、アニメ作品や声優自身のプロモーションが本題になり、「ファン以外は理解できなくても結構」という意味合いが強まってますからね。そこでビジネスが成立するほど業界が大きいからこそですが。
— 『ラジオの時間』編集部 (@time_of_radio) 2016, 1月 6
上記のツイートを読んで、声優とラジオの関係性について考えた結果、思考が氾濫しかけたというのが今回のきっかけである。
これから話を進めていく上で、『普通のラジオ』=『アニメとは切り離されたラジオ』という解釈であることも先に述べておこう。
声優が普通のラジオをやるということ
声優をアニメから切り離すというのは、肩書きを捨てるということだ。
架空の声優Aを例にして考えてみよう。
アニメの宣伝ラジオだったら、◯◯役の声優A。
超A&G+などで放送されているいわゆる声優ラジオだったら、声優A。
特にアニメと関係のない局でのラジオだったら、ただのA。
例えば、ある程度名の売れているアーティストはどこにいってもアーティストだ。
しかし、声優は売れていたとしても関係ないところに放り込まれればただの人になってしまう。
元々のファンは聴いてくれるとしても、新たなファンを獲得するまでには時間がかかるだろう。
水樹奈々さんはTokyoFMで『水樹奈々のMの世界』という1人喋りの番組をやっているが、このレベルで一般層にも認知されている人でないとおそらく番組の発足すら難しい。
どの番組も慈善事業ではないので、ある程度の聴取率が取れる見込みがないといけないということだ。
アニラジのスタンス
『ファン以外は理解できなくてもいい』『ファンが楽しめればいい』というスタンスの番組が増えてきているのは事実だと思う。
ただ、それはアニラジが新規ファンを獲得しにくい状況にあるというのもそういうスタンスになってしまう原因のひとつなんじゃないかなと。
普通のラジオと比べてもアニラジは新規ファンがつきにくい。ネットラジオになればなおさら。
なぜなら、一般のラジオに比べて圧倒的に『とりあえず聴く層』が少ないからだ。
FMリスナーなんかだとBGM代わりにラジオを垂れ流す場合も多い。そうする中で、「この番組おもしろいな」と感じれば次からも聴いたりするわけだ。
しかし、アニラジリスナーの多くは特定の番組を狙い澄まして聴く。
好きな声優が出てるから聴くという人たちが圧倒的に多い。
もちろん、「この人の番組おもしろいな」から「ラジオっておもしろいな」というところまで発展すれば、とりあえずラジオを流すということもするかもしれないが、それは結構少数派なのではないかと僕は思っている。
以上の理由から、新規ファンよりは既存ファンを確実に捕らえる方向の番組が多くなっているのではないだろうか?
さらに、ツイートにもあるように現在そのスタンスで成り立ってしまっているということも大きいのかもしれない。
最後に
ここまで自分の考えをつらつらと書いてきたが、みなさんの意見はどうだろうか?
アニラジの現状を仕方ないと評価しつつ、僕も声優がもっとパーソナルなことを話す番組が増えればいいなと思っている。
ロックが好きでただただ語るとか、声優に限らず仲のいい友人をゲストに呼んでゆるゆるおしゃべりするとか。
要は、普段の仕事からは窺い知ることのできない声優じゃないその人を知りたいのだ。
お便りや声を通じて、その人に近づきたいのだ。
超A&G+の冠番組なんかは割と理想に近いところにあると思うので、もっともっと増えて欲しい。
とりあえず今回はこのあたりで。